会社側にとって、「就業規則」の作成は必須なのか?
マサヒロの解説:
台湾労基法の規定によると、会社が雇用した従業員数が30人に達した時点で、速やかに就業規則を作成し、30日内に現地の主務機関に届け出をしなければならないと定められています。(労働基準法施行細則第37条第1項)届け出がなされた就業規則が審査を通ったら、地方労働局からは許可通知書が送付されます。当該通知書を受領したら、会社は速やかに就業規則をもって社内公告を行い、印刷のうえ従業員全員へ配付必要との定めもありますが、(労働基準法施行細則第38条)ネット環境が整備されている今では、就業規則をあえてプリントアウトして個々人に配るという、環境にやさしくなさそうな方法に拘る必要性が薄いといった関係で、自社内のウェブサイト等に、就業規則をアップロードし、それにアクセスするルートをきちんと従業員全員に周知させればOKという風になっています。(行政院労工委員会労働一字第0930016301号解釈通達)
また、「従業員30人」との認定は、同じ雇主に雇用された人数を計算の基礎としており、「本店と支店」の被雇用者数を別々にではなく、合計で30人に達するかを確認する必要があります。(労基法施行細則第22-1条第1項)
台湾の労働部では、HPにて100%労基法に則り作られた就業規則の雛形を置いてあります。一部未記入の条項については、自社のルールに応じて適宜補完すれば使用可能となります。今同HPにてダウンロード可能な最新版(2020年7月版)を下記共有させていただきます。必要に応じて活用してください。
以上は、台湾においての就業規則についての基礎知識を共有させていただきました。公式バージョンをそのまま使って当局へ届け出しましたら、相当高い確率で問題なく審査が通りますが、一部の内容を社内ルールに合わせてカスタマイズしようとするならば、台湾労基法のルールが不案内な場合は、審査中で細かいところを審査担当官から突っ込まれる可能性が決して小さくなく、大まかな方向性について労基法の要旨と食い違いがあったら、内容全体を見直したうえ再度提出してくださいという風に、どこから修正を行ったらよいかわからないような指摘を受けたりするケースも存在するぐらいです。公式版をありのままで使用するのではなく、就業規則をある程度カスタマイズ化しようとすることをご希望の方は、予め専門家と相談なさることがおすすめです。
マサヒロでは、台湾公式版就業規則の日本語翻訳文の作成や、届け出用の就業規則のカスタマイズ化のサポートを鋭意に実施中でございます。試行錯誤が嫌い、短期間で適格な就業規則を作成されたい方は、一度マサヒロへのご相談を試してみてはいかがでしょうか。
Attention!
※こちらの文章は2021年6月17日までの法規定をもとに作成したものであり、ご覧いただくタイミングによって、細かい規定に若干法改正がなされる可能性がございますので、予めご了承くださいませ。気になる点がおありでしたら、直接マサヒロへお問合せいただきますようお勧めいたします。
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